2011年1月19日水曜日

テストへの不安を簡単に解決する方法

By The Associated Press. Education Week, (Jan 13 2011) 教育評価担当:美馬

Science誌の1月14日号に掲載された論文によると、テストを受ける前に考えていることや感じていることを書いた生徒たちは、テストに対する不安から解消されて点数が上がるという。
テストに対する不安はどこの教室でも見かけるものだが、「ますますテストの虜になっている」アメリカでは特に深刻だとシカゴ大学准教授でこの論文の共同執筆者のSian L. Beilockは述べている。
シカゴ大学の研究では、テストに対する不安が大きい生徒たちにテストを受ける前の10分間で不安な気持ちを紙に書かせたところ、ほぼ1グレード(例えばBマイナスからBプラスへ)成績が上がるという結果が得られた。実験装置にいる大学生と教室にいる高校生を被験者として、まずはテストに対する不安の程度を測定したあと、一部の学生に今の気持ちを書くよう指示した。
研究者たちは、不安が脳の作業記憶や短期記憶の働きを弱め、テストのために覚えたことを思い出せなくしていると信じている。また、作業記憶がうまく働かないと、集中力にも影響する。Beilok曰く、この研究は抑鬱症の治療からアイディアを得たという。抑鬱症の患者がトラウマ的な経験や感情を長期にわたりくり返し書いて表現し、不安感を減少させている例があるそうだ。なお今後の研究では、不安を感じている脳がストレスのある状況でどう変化するのかを見ていく予定だ。
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