こんにちは、初投稿の村井です。テクノロジーと教育に関連するニュースや研究を紹介していきたいと思っています。さて、本当は本そのものをreviewするべきなのですが、話題がフレッシュなうちにということで、とりあえずレビューのご紹介をさせていただきます。
Sherry Turkle: Alone Together -- みんなで孤独(ひとり)
Michiko Kakutani, New York Times, レビュー記事原文
1ヶ月に6千から8千通にわたる携帯メールをやりとし、毎日何時間もFacebookをモニターする。お葬式の間も携帯電話が話せず、いかにFacebookで友達や大学に良く映るプロフィールをつくるか模索する。そんな高校生の姿が、マサチューセッツ工科大学の教授であり臨床心理学者でもあるSherry Turkleの新しい著書「Alone Together」の中で紹介されている。
著者は、どのようにテクノロジー(Eメール、Facebookなどのソーシャルネットワーク、Skypeなどのオンラインテレビ電話、テレビゲーム、オンライン掲示板、ロボットなど)が人々の関係や精神生活に影響を及ぼしているのか、過去数十年にわたる膨大なインタビュー記録にもとづいて分析をおこなっている。
著者は一貫して、テクノロジーが感情的な危険を犯さずに人とつながることのできる関係を築く手助けをしてくれているというのは幻想で、人々は実際にはより孤独に、より精神的なプレッシャーを与えている、ということを訴えている。さらに、「自ら物理的で、雑多な、混沌とした生活から抜けだそうとすることによって、私たちは外に出て新しいことに挑戦してみる姿勢を失ってきている」とも指摘する。
面白そうな本だねぇ。
返信削除なんか今の時代を象徴している。このレビューを読んでいて、Robert PutnamのBowling Aloneを思い出したよ。http://www.bowlingalone.com/
Maxine Greeneの自由やパブリックに対する問題意識とも通じるよね。紹介ありがとう!!
過去数十年にわたってテクノロジーの影響を追っているというのは興味深いですね!
返信削除もはやPCのない生活を想像することは意味がないと思いますが、十数年前は今Eメールを書いている時間で何をしていただろう、その違いは私たちの生活や精神にどう影響しているんだろう、ということはふと気になります。"Alone TOgether" のように、想定していない影響も沢山あるんでしょうね。