【主張】教育政策担当: 鈴木
現在、公務員団体交渉権剥奪に関する一連の動きを教育学的視点から検証する記事を書き途中だが、気になるニュースが目にとまったので軽く紹介したい。
“Obama defends education spending hikes”, CNN, March 4, 2011.
オバマ大統領は、金曜日、フロリダのとある高校でしたスピーチの中で、将来の経済成長のために教育予算の増加が必要だと話した。オバマが提案する2012年度の予算案では、教育予算として$77 billion(約6兆3340億円、前年度比11%増)が見込まれており、地方自治、連邦政府予算削減を唱える共和党からの反発は必至だ。
個人的に、非常に複雑な想いでこのニュースを読んだ。今までの流れを見ると、共和党の教育政策はstatus quoの維持をするだけであり、広がり続ける貧富の格差解消には繋がらないだろう。同時に、今までのオバマ大統領の予算の使い方には強い疑問を感じる。今回もRace to the Topの新ラウンドの予算として740億円が盛り込まれている。本来なら全ての州のために使うべき国家予算だ。それをチャータースクールやメリットペイなどの、教育学的な議論が熟してもいない政策推奨のために一部の州に分け与えて良いのだろうか。
この他にも、オバマ大統領はスピーチの中で、質の悪い教員や管理職は解雇しなければならないと述べつつ、公務員団体交渉権剥奪法案で全米の注目を集めているウィスコンシン州知事Scott Walkerの批判ととれる言葉もあった。
オバマ大統領は、教員たちは打ちのめされていると言う。
"I want to be very clear here. We are proud of what (teachers) do each and every day. We need to honor teachers."
「一つここでクリアにしておきたい。我々は教員が日々取り組んでいる仕事を誇りに思っている。我々は教員を敬わなければならない。」
非常におかしな話だ。教員の一斉解雇を讃え、メリットペイ導入のために教員組合を邪魔者扱いしてきたのは彼自身だ。
2007年、大統領選に出馬したオバマがサウスカロライナ州の民衆を前に言った言葉が思い出される。
「もし私がホワイトハウスにいる時にアメリカ国民の団体交渉権が奪われるようなことがあれば、アメリカ大統領として私自身がスニーカーを履いてあなたたちと共にデモに参加するだろう。」
非常におかしな話だ。教員の一斉解雇を讃え、メリットペイ導入のために教員組合を邪魔者扱いしてきたのは彼自身だ。
2007年、大統領選に出馬したオバマがサウスカロライナ州の民衆を前に言った言葉が思い出される。
「もし私がホワイトハウスにいる時にアメリカ国民の団体交渉権が奪われるようなことがあれば、アメリカ大統領として私自身がスニーカーを履いてあなたたちと共にデモに参加するだろう。」
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